【GIGAスクール構想 〜1人1台端末を考える〜】

教育は国家百年の計

【GIGAスクール構想 〜1人1台端末を考える〜】

先日の上京の際、ずっと気になっていた
上記について、文科省の方にお話を
伺ってきました。

今や教育現場において、
小中学生の1人1台端末は
当たり前になっています。

この経緯としては、
コロナ期の2020年〜オンライン授業を契機に
教育現場にiPadなどのデジタルデバイスが浸透。

2019年に計上したGIGAスクール構想の
国の予算は1人1台の端末整備に約2,800億円。 
その他通信整備なども含め総額約4,800億円
ほどでした。

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それから約5年。いま小中学生の1人1台端末の
更新時期(買い替え時期)を迎えており、
補助基準額は1台5.5万円。
合計で約2600億円を拠出する時期を
迎えています。

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熊本県でも6月議会において
国の基金からではありますが、
県内の市町村立の学校の1人1台端末更新費
約26億円が計上されました。

GIGAスクール構想は国の事業です。
しかし、県としても小中学校において更なる
ICTの活用を進めています。

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もちろん、不登校生徒がオンラインで
授業を受けれたり、先生方の丸付けが
不要になり業務が効率化されるなど、
様々なメリットもあるかもしれません。

また、これから生きていく上でデジタルは
避けられない時代になっています。

しかし、ご家庭や教育現場から
「果たして小学1年生の低学年から必要なのか」
を含め、様々な声が聞こえてくるのも事実です。

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例えば

⚫︎書くことが減ったため、子どもたちが字を覚えにくくなった

⚫︎子どもたちが「考えること」を面倒くさがるようになった気がする

⚫︎生活リズムへの影響。Youtube なども見れてしまうため、デジタルデバイスの家庭での指導が難しい(深夜のデジタルデバイス使用で生活リズムが崩れ、不登校に繋がる可能性も)

⚫︎視力や心に対する影響が不安

⚫︎充電のために毎日家庭に持ち帰るが、重たくて特に低学年は可哀そう

⚫︎先生方の業務が効率化した面もあるが、アップデートなどの雑務も増えたのでは?

⚫︎生徒の方が端末の扱いに詳しいため、先生の威厳がなくなった

⚫︎配布端末は最低スペックのものだが、せっかく配布するなら高学年からにして、更にはプログラミングの授業をやってほしい

などです。

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日本では子どもたちへの更なるデジタル化を
すすめていますが、一方、海外では子どもたちの
脱デジタルに舵をきる国もでてきています。

フィンランドのリーヒマキという村では、
学力が低下したため学校での
デジタルデバイスの使用年齢を引き上げ⇩

https://news.yahoo.co.jp/articles/4670fa282529f950a088778224ba7cbe3e545633

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スティーブ•ジョブスやビル•ゲイツなど
デジタル業界の巨人たちは、我が子には
14〜15歳頃まではデジタルデバイスを
持たせなかったという話もあります。

また、シリコンバレーエリートたちの
子女が通う学校でも、脱デジタル教育を
行なっているという話もあります。

世界の教育現場を市場化している反面、
依存性が高いことを熟知している為か
我が子には一定の年齢まで使用させないという
矛盾も見え隠れします。

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我が国において、更に進めるのであれば
現場の声をどう吸い上げるのか。

文科省の方に話を聞いた限りでは、
⚫︎縦の経年的な検証(導入前と導入後の成績への影響)
⚫︎横の調査(他国の事例や世界の動き)

これは検証されていない様子でした。

1人1台端末が5年を迎える今こそ、まずは
効果と課題の両方の検証が急務だと考えます。

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皆さまのご意見もお聞かせください。