【A型就労支援施設カフェみなみのかぜ 閉鎖】

【A型就労支援施設 カフェみなみのかぜ 閉業】
〜皆さまへのお願い〜
3/31をもって閉業される、熊本市出水にある 「みなみのかぜ」さんにお邪魔してきました。
ほんの数日前、こちらで働く方から お手紙をいただいたのです。 そこには施設閉鎖のことが 書かれていました。

皆さんは、A型就労支援事業所の閉鎖が 全国的に相次いでいることを ご存知でしょうか?
https://news.yahoo.co.jp/articles/8b4eceb20172d9da4ca06673903d450357bc7193?page=1
私はなんとなくは知っていたものの 深くは知りませんでした。 自身の無知を大変反省しています。
熊本県内では、昨年3月から約半年の 間だけでも8事業所が閉鎖され、少なくとも 83人の利用者の方が退職されたとのこと。 加えて「みなみのかぜ」さんも 閉業されることになってしまいました。

そもそも、就労継続支援A型事業所とは 障害者の方が働きながら、技術や知識を 身に付ける事業所で、 一般雇用の前の段階 として訓練する場でもあります。 B型は最低賃金が保障されませんが (平均時給230円ほど) A型は「労働者」と見なされ 最低賃金が保障されます。 もちろん、どちらが良い悪いではなく A型、B型それぞれに役割があり、 A型には、一般雇用とB型の中間的な 役割があります。
ところが、国の報酬改定により、 昨年4月から収支の悪いA型事業者への 報酬引き下げが行われました。 報酬引き下げの背景として、実態とは違い、 補助金を目当てにする「悪しき事業者」 の存在もあったと言われています。
しかしながら、「みなみのかぜ」のように カフェやパン作り、餃子作りなどを行い 障害者の方と共に、真面目に事業を 行ってこられたにも関わらず 廃業を余儀なくされる事業所もあります。
コロナ禍での席数の減少や、 昨今の食材費高騰、それに加え、 報酬の改定は、とても自己責任だけでは 片付けることのできないものだと お話を聞いて感じました。 「みなみのかぜ」は、障害を持つ方の 訓練や雇用の場に加え、地域の方の 憩いの場としての役割もありました。
全国見渡せば、悪しき事業者もいた とはいえ、福祉的役割を軽視し、 利益があがらない事業所は、報酬引き下げを 行うという合理的かつ、冷たいやり方に 「国としてもう少しやり方があったのでは?」と、 疑問と悔しさが残ります。 お金だけでは測れない価値がある。 就労支援に競争原理を持ち込むと もはや福祉政策とは言えなくなります。


______________ そこで、こちらの事業所では 働かれていた15人ほどの方の 新たな雇用先を見つけていらっしゃいます。 また、厨房機器、冷蔵庫などは すぐにでも使える状態なので、 この場所でレストランや子ども食堂を されたい方があれば、家賃按分のうえ 利用される方を探されています。 また、別の道として、事業所を 吸収してもよいという会社、 法人などがあれば、それも望まれています。
なにか良い知恵をお持ちの方は 私までメッセージを送っていただけると 幸いです。 どうぞよろしくお願い申し上げます。
